【広告の敗北】#クリシェ

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最初にお断りを。
こんなタイトルを掲げましたが、僕は「広告の力」を信じてます。

信じているからこそ、ときどき気になってしまいます。
これはなんのための広告なのかと。

僕もデザイナーになり15年になります。
広告表現の中には大人の事情や
様々な社会的バイアスがかかってくる事も重々承知しています。(もちろん出版だってあります)

その上でこのシリーズタイトルをつけました。(続くかどうかは気まぐれです)
※クリシェとは、「常套句」とか「使い古された表現」という意味で使っています。

さてさて。

毎朝、原宿駅で降りて千駄ヶ谷の事務所に向かうことが多いのですが、
そこでのビルボード。(今は掲出されてません)

2020年の東京オリンピック招致のための広告なのですが、
正直まったく心に響きません。
広告的には正解。まっとうな表現だとは、思います。

しかし、クライアントおよび制作サイドからのメッセージとして、
「お金を使った」「お金をもらった」以上の目的が見えてきません。

この広告は誰に向かってメッセージしているのでしょうか?

もちろん、制作サイドはたくさんプレゼンテーションした揚げ句、
招致委員会や様々なお歴々の様々なご託宣により
このような「穏当な」表現になったのだろう事は想像に難くありません。

それでも、です。

本気で招致したいなら、過去の縁にすがっている段階でもうダメなんじゃないかな。
東京にオリンピックがくるとどういう素敵な未来が待っているのか、
どういうヴィジョンを示そうとしているのか、が大事なんじゃないかと思います。

それこそクリシェに塗れた「エコ」とかじゃなく。

この広告群にはさしたるヴィジョンもなく、
ただただ予算があるから、そういわれてるから広告したぞ、
という感じがしてしまいます。

日本の中に、特に東京の人たちが現在「オリンピック招致」に対して、
立候補している国の中で一番「不熱心」だということだそうです。
そのことで招致レースが不利に働いているそうなので、
やっきになってるのかもしれません。

でも、もしかしたら一番「不熱心」なのは、招致委員会の人たちなのかもしれませんね。

オリンピックが東京にくること自体は僕はどちらかといえば賛成です。
なのでアンチの立場での発言ではありあせん。

何も知らないくせに青臭いヤツ!との誹りは甘受したいと思います。

でも僕は広告の力を信じています。

日本の広告界の力はこんなものではないはずです。
ぜひその力を見せつけてほしいと思ってやみません。
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by tami_hit | 2012-12-06 15:33 | 私的


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